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2004.01.22

「アイランドシティ企業ガイダンスin福岡」開催報告

中谷巌氏

 博多湾東部に誕生する都市空間「アイランドシティ」では、グローバル化の進展、少子・高齢化、情報化社会の到来など、これからの社会に求められる技術開発や新しい産業の集積を進めていくこととしています。

 今後のアイランドシティプロジェクトの展開などを多くの民間事業者の方々に紹介し、ご理解いただくため、「アイランドシティ企業ガイダンスin 福岡」を平成15年11月18日(火)に福岡国際会議場(福岡市博多区)で開催しました。

 ガイダンスには開業間もない若手の経営者をはじめ、355名(171社・団体)もの皆さま方にご参加いただきました。

 基調講演では、多摩大学学長・株式会社UFJ総合研究所理事長の中谷巌氏から「グローバリゼーション下のビジネスモデル」と題して、アジアとともに生きる、北部九州の戦略的意味などについて語っていだきました。

●グローバル化、IT革命の進展で何が起こったか
 長期継続的関係を構築することで成功してきた閉鎖的な日本型経営システムの優位性がグローバリゼーション、IT革命の進展によって崩れてきた。
 これからは、モジュール化が急速に進展していくなかで、グローバルな広がりを持つオープンな企業間関係を軸とする新しいビジネスモデルを構築することが必要である。
 生産、調達、マーケティング、技術開発など、あらゆる企業活動をグローバルなバリューチェーンのものとしてとらえ、それらを統合していくという発想が不可欠になってきたのである。また、それを可能にするインフラの構築が必要であり、民間と行政当局のコラボレーションが何よりも重要になってくる。

●中国・韓国の重要性
 なかでも、21世紀初頭において、急速な発展の可能性を秘める中国(及び韓国)の活力を日本がいかに吸収できるかが、日本経済の活力維持という観点からも重要な課題になっている。そのためには、中国・韓国との経済面、文化面などにおける広範な連携関係を構築することが重要である。
 とくに、サプライチェーンを含むロジスティクス革命が進行しているなか、中国や韓国を含む幅広い領域で、生産、調達、販売などの諸活動をつなげ、全体最適を図っていくという発想が不可欠であろう。中国や韓国を無視した内向きの企業戦略はほとんどの場合、難しくなると考えるべきだろう。

●九州、特に北部九州地区の戦略的意味
 上海や釜山など、九州の地理的近接性を考えたとき、この地域の戦略的意味は極めて大きい。東京から見ると中国や韓国は「外国」だが、北部九州から見ると、ほとんど「隣の県」のような感覚になる。地理的、精神的な近接性を重視し、生産や調達、販売、あるいは観光などのサービスも含めた経済活動を相互に乗り入れし、総合的に協力して行えるようにすることが十分に可能である。また、経済だけでなく、文化交流、学術交流など、幅広い地域間交流も同時に進めるべきである。そのような施策を行政当局と民間が協力しつつ、協力に推し進めていくことが重要である。
 そのことが、九州のみならず、日本経済全体の発展に寄与することになる。幸い、福岡市をはじめとする行政当局、九州経済界の最近の取り組みはこのようなグローバリゼーションの進展を視野に入れたものであり、大いに評価してよいと思う。

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ひき続いて、産業集積の柱としている3分野(「アジアビジネス」「健康・医療・福祉」「IT・ロボット」)ごとに分科会を開催し、それぞれ取り組みを進めているプロジェクト(「福岡アジアビジネス特区」「ふくおか健康未来都市構想」「ロボットに出会うまち・アイランドシティ」)の概要を説明しました。あわせて、福岡専門職団体連絡協議会並びに社団法人中小企業診断協会福岡県支部の協力のもと、経営や法律に関する無料相談会を行いました。

今後もさまざまな方法でアイランドシティに関する情報発信を行っていきたいと考えています。

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